ASEAN諸国で最も高い喫煙率が記録されるインドネシア

インドネシアにおける喫煙率は、2015年に39.9%に達しました。

2018 年 07 月 , by

インドネシアは、他の主要なASEAN諸国と比較して、最も高い喫煙率を記録しています。これは、同国の1人当たりGDPの成長率を上回るペースで医療費を増加させている主な要因の1つといえます。

弊社のレポート「ASEANが抱える医療問題」では、医療費の増加を引き起こした要因、機会価値、時間と共に医療業界を改善させるための重要なアクションについて分析しています。喫煙、過体重、肥満は、ASEAN主要6カ国(マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール、タイ、インドネシア)における医療費の増大をもたらし得る3つの危険要因であることが確認されています。

同レポートによると、インドネシアの喫煙率は2015年に39.9%に達し、過体重と肥満については、それぞれ24.4%と5.7%であった。さらに、インドネシアの高齢者人口は2040年まで年間平均(CAGR)で3.97%増加し、同国の医療需要を押し上げると予測されています。

Smoking Prevalence in Indonesia

健康リスク要因が2040年までの高齢者人口の増加と合わさり、医療費と1人当たりGDPの格差の問題に関して、前例のない挑戦を余儀なくされる事態が想定されます。インドネシアでは、他の東南アジアの主要5カ国と比較すると、2017年の1人当たりの医療費とGDPの差は僅かなレベル(2%未満)にとどまっていますが、2016年以降は1人当たり医療費の伸びが1人あたりGDPの成長率を上回り始めています。

YCP Solidianceのレポートにおいて、ASEAN主要6カ国が今後10年間で、前例にないほどの医療費の増大に直面することが記されています。医療費は現在の約4200億米ドルから増加し、2025年までに7400億米ドルに達すると予測されています。政府と医療業界のステークホルダーは、医療業界の未来を維持するためにも、この3200億米ドルの増加に対処することに注力する必要があります。

さらには、経済刺激策や大規模なインフラ計画の必要性など、他の予算面での必要性から、インドネシアや他のASEAN主要6カ国の政府は、医療費に多くの予算を割り当てることは困難であるといえます。

ASEAN主要6カ国は現在、医療費と平均余命の関係において、第三世界の開発途上国と裕福な過剰支出国の間に位置し、完璧な「中間レベル」にあるといえます。そのため、ASEAN諸国は、より効率的な医療制度の確立を目指し、障害の主要な要因に取り組むことによって、国民の健康寿命を延ばす方法を見つけることが重要です。

「ASEANが抱える医療問題」のレポート完全版をダウンロードしてください。

Download White Paper

他のインサイトを見る

レポート一覧を見る

メールアドレスを登録すると、アジア市場に関する最新情報およびホワイトペーパーを受け取ることができます